地質調査

    地表面に起こるあらゆる自然現象の基礎となっているのは、地盤、すなわち地質です。地下に分布する岩石やさらに深部の地球内部を構成する物質は地球上の物質循環、熱循環、大気循環の大元と位置づけることができます。、われわれ人間の生息基盤もまさにこの地表面上に形成されています。地球は、長い歴史のなかで、われわれの生活に必要なさまざまな地下資源を供給してくれています。しかし、一方では火山噴火や地震、地すべりなどの災害の原因ともなります。
 地面は、森林や田畑の基盤であるばかりでなく、動物や人間の生活の場を提供してくれています。地面の形(地形)やその地下にある物質の性質(地質)は、家を建てるときも、町をつくるためにも、道路やダムを作るためにも必要不可欠な情報です。よい構造物をつくるには正しい地下の情報に基づいて適正な設計と施工が要求されるからです。そのためにさまざまな調査を行います。
   
 


  ボーリングおよび原位置試験

 地質調査の基本は、先ず現地の踏査による地質図の作成に始まります。必要な場合には、これに加えて、地震探査や電気探査のような物理探査をおこないます。
 その後地下構造の詳細や地盤の性状をよりよく知るためにボーリングによる調査とその孔を使った孔内検層など各種の現位置試験を行います。

 調査の目的や対象の地質が岩盤か、それとも土砂や粘土層からなる軟弱地盤かによって、ボーリングマシンの種類も、掘削方法も異なります。また掘削中に実施する試験も、貫入試験とか揚水試験とか必要な試験を実施します。もちろん実施すべき検層も異なります。
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ボーリング   孔内検層


  岩盤試験
 
 ダムサイトの調査では、岩盤強度が非常に重要な要素となります。そのために調査横坑内でジャッキを使って加圧し、その弾性強度を調べる変形試験やコンクリートブロックを打設して、横からジャッキで押してせん断強さを測定します。 
  
ジャッキによる垂直方向の加圧
 
   
せん断試験
 
 
 試験の結果は、所定のグラフなどに表示すると共に岩盤強度の各種指数を計算で求めます。これらは構造物の設計に必要な強度情報となります。
 
     


  室内試験
 
  ボーリングや地表踏査で得られた岩石や土の一部は室内試験を実施します。
 主な試験項目としては、単位体積重量や透水率などの物理定数を求める試験、一軸圧縮強度や三軸圧縮強度などを得るための各種の力学試験があります。
   
     岩石の顕微鏡写真  


 土壌汚染調査

    土壌は、人間に豊かな恵みを与えてくれます。時にはアルミニュウムのような鉱物資源、また森林からは木材資源、草原からはミルクや肉などの食料品、田や畑からはさまざまな穀物や野菜、果物など生活必需品の供給の場です。土壌のない人間生活はありえません。
 しかし、近年経済発展を支えてきた産業、特に生産拠点である工場跡地に残された汚染物質がわれわれ人間の健康な生活環境を脅かす事態が多発しています。これが土壌汚染です。このため、前項のようなインフラ整備のための基礎地盤調査とは違った、生活環境保全のための土壌汚染調査が必要になってきました。
 微量の有害化学物質の存否を調べるための調査なので、現場調査にも繊細な注意力・判断力を必要とする技術です。また、当社が得意とする化学分析技術との一体的な総合技術力が問われる分野でもあります。
 
   


 


土壌汚染対策法が施行されまし(平成15年2月)
 土壌汚染が想定される土地の所有者等に、土壌汚染が想定される土地の所有者等に、土壌汚染状況調査を実施して結果を知事に報告することや、汚染が認められた場合は汚染の除去等の措置をとることが義務付けられました。
 また、土壌汚染対策法の施行に伴い、宅地建物取引業法や不動産鑑定評価基準、その他の関係法令等も整備されました。
 一方で、土壌汚染の調査や対策工事をしなかったため、後に多額の保証金や修復費用を支払うことになるという事例が、法の施行前から多発しています。
 土壌汚染対策は、環境マネジメントという観点からも重要な事項とされ、この問題への積極的な取り組みは、企業イメージの向上につながるものとなっています。

当社は、同法に基づく指定調査機関です。

 土壌汚染の調査と対策の流れ

調査計画立案 ・資料等調査(土地利用の履歴、他),現地踏査
・調査計画の立案
調    査 ・現地調査(地質・地下水調査,土壌ガス調査,土壌資料採取)
・室内分析(VOC,重金属等,農薬等,油分,ダイオキシン)
解析・対策工の検討 ・汚染機構の解明,将来予測
・対策工の選定,対策工の設計
調査の結果、対策工を必要としない場合もあります
対 策 工 施 工 モ ニ タ リ ン グ ・汚染状態の観測
・施工管理
当社は、対策工施工に対して中立の立場で、調査、解析、対策工の検討、およびモニタリングを実施します。
モ ニ タ リ ン グ ・汚染状態の観測,対策工の効果確認 当社は、常に中立の立場で効果の確認およびモニタリングを実施します。

       
 
ガス採取状況
 
専用の小型ボーリング
 
 
 

土壌を汚染する物質

 土壌汚染対策法施行令では、土壌汚染の原因となる特定有害物質として下表のように溶剤・洗浄剤などに使われる 揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)、各種の重金属等、および農薬等が定められています。
 なお、特定有害物質に、油の成分の一つであるベンゼンは含まれていますが、油分という項目はありません。しかし油分による土壌汚染も多く発生しており、今後重視される項目と考えられます。
 また、ダイオキシン類も重要な汚染物質で、「ダイオキシン類対策特別措置法」等に規定されています。

    土壌汚染対策法に規定された特定有害物質とその主な用途 
 
  物  質  名 主  な  用  途
第一種特定有害物質 揮発性有機化合物VOC 四塩化炭素 フルオロカーボン類原料,溶剤
ジクロロメタン 溶剤
1.2-ジクロロエタン 溶剤,塩化ビニルモノマー原料
1.1-ジクロロエチレン ポリ塩化ビニリデン原料
シス-1.2-ジクロロエチレン 溶剤 
1.1.1-トリクロロエタン 金属洗浄剤,ドライクリーニング溶剤
1.1.2-トリクロロエタン 溶剤,塩化ビニリデン原料
トリクロロエチレン 脱脂洗浄剤,溶剤
テトラクロロエチレン 脱脂洗浄剤,ドライクリーニング溶剤
1.3-ジクロロプロペン 農薬(土壌燻蒸剤)
ベンゼン 工業用原料,ガソリン中に混入
第二種特定有害物質 重金属等 カドミウムおよびその化合物 顔料,ニッカド電池,メッキ,合金,安定剤
六価クロム化合物 触媒,メッキ,染料,製革
水銀およびその化合物 電池,蛍光灯,触媒,医薬品,農薬
鉛およびその化合物 鉛管,蓄電池,顔料,合金
砒素およびその化合物 半導体材料,木材防腐剤,殺鼠剤
シアン化合物 精錬,メッキ,金属表面処理
セレンおよびその化合物 ガラス,窯業,半導体材料
フッ素およびその化合物 防腐剤,殺虫剤,冷媒,ガラス
ホウ素およびその化合物 脱酸剤,ガラス,セラミック
第三種特定有害物質 農薬等 有機リン化合物 農薬(殺虫剤) 〔パラチオン、メチルパラチオン、メチルジメトン、EPN〕
シマジン 農薬(除草剤)
チウラム 農薬(殺菌剤)
チオベンカルブ 農薬(除草剤)
ポリ塩化ビフェニル(PCB) トランス,コンデンサー,熱媒体,複写紙
(注)ダイオキシン類については、「ダイオキシン類対策特別措置法」等の法令に規定されています。

土壌の汚染に係る環境基準 → 


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