ネパール環境の話題 ’06 


 アジアで最も汚染された都市カトマンズ   ( Nepalnews.com より)
2006年12月15日 アジア開発銀行の協力で行なわれた、アジアの主要都市20ヶ所の大気汚染の研究結果がインドネシアで開催されたアジア地域環境大臣会議で報告された。それによると、カトマンズがPM10値が平均120マイクログラム/立方メートルで最高値を示している。WHOの基準では、20マイクロと定められており、これをはるかに上回っている。カトマンズの他では、北京、ダッカ、ハノイ、ホーチミン、ジャカルタ、コルカッタ、ニューデリー、上海が住民の健康に危険なレベルであると指摘されている。


 サイを殺す雑草  ( Kantipur より)
2006年12月14日 Mikania micrantha という外来種の植物がチトワンのジャングルに繁茂して、これがサイの密猟と深くかかわっている。ラテンアメリカ原産のこの植物がジャングルに入り込んだのは1993年の洪水後と推測されているが、この雑草は一見青々として自然な植生とみえるが、有毒のためサイや鹿は食べられない。このためこの雑草がはびこる地域から草食動物たちが締め出され、人里に近づいてくることになる。それが結果的にサイの密猟者を利することになっている、と公園管理者は嘆いている。この雑草を駆逐する手段として、地域住民にしょうがの栽培を進めているが、その効果のほどは未だはっきりとは現われていない。


 チトワンでまた1頭サイが密猟に   ( Nepalnews.com より)
2006年10月19日 チトワン国立自然公園でまたサイ1頭が密猟者による弾丸の被害にあった。これは、3ヶ月ぶりに発生した事件であり、やはり角は切り取られていた。今後は警備のための監視場所を増やす計画である。当初は39ヶ所あった監視設備は現在12ヶ所しかなく、元の数にもどす必要がある。サイの生息数は、1年半前の調査では372頭であったが、それからすでに密猟で21頭、自然死によって10頭が減少したことになる。


 Sisdoleへのゴミ搬入に住民が合意   ( Nepalnews.com より)
2006年10月18日 盆地の外に設定されたSisdole廃棄物処理場付近の地域住民は、今後15日間だけカトマンズ盆地からのゴミ収集車を受け入れることで合意した。これは、政府が約束した地域開発支援策の実行が遅れているために住民がゴミの搬入に反対していたが、これに対して地域開発省が住民側の28項目の要求を早期に着手するとの回答をしたため、一時的に阻止行動を軟化させ、その間政府側の行動を監視することとしたため、と住民側代表が説明している。


 ゴミ捨て場での乱闘で12人逮捕   ( Nepalnews.com より)
2006年10月13日 カトマンズ市当局者とTekuゴミ配送場へのゴミ搬入阻止を訴える若者グループが乱闘さわぎとなり、警察は住民12人を逮捕した。グループ側は、付近住民に病人が発生していることを理由に5日前から反対活動を行ない、ゴミ運搬車両の乗り入れを阻止していたが、市当局は地域開発省の命を受けて作業をしているので違法ではないとして、警察に排除を要請した。カトマンズ市では毎日350トンのゴミが発生し、これは隣町ラリティプール市の3.5倍である。


 チトワンでサイがまた1頭死亡   ( Kathmandu Post より)
2006年8月16日 チトワン国立自然公園で飼育されていたサイのうち1頭がまた死んだ。これは、2週間前に新入した密猟者が腹部に弾丸を2発打ち込んで大怪我をしたもので、係官が治療していたがおよばなかった。この月被害にあったサイのうち死んだのは5頭目である。南アジアでは、サイは近年激減し、約4分の1になった。ネパールでも、2000年には600頭いたものが、2006年には400頭になったと報告されている。


 ゴミ処理に住民が反対   ( Nepalnews.com より)
2006年7月31日 Okharpauwaの地域住民は、ゴミ収集車をsisdole処分場へ入るのを阻止した。これによって約20台の車両がゴミの処分が出来なかった。今回の騒動の発端は、ゴミ収集作業員のストライキに始まり、このあとTekuゴミ配送場が住民の反対で市当局は、Khula Manch野外劇場を収集ゴミの配送場所にしたためである。現在ゴミはLalitipurの河畔に処分されているが、行政の対応が遅いことが問題をこじらせていると住民は指摘している。


 チトワンでサイ2頭死亡、1頭不明   ( Kathmandu Post より)
2006年7月27日 チトワン国立自然公園で飼育されていたサイのうち2頭が殺され、1頭が行方不明になった。死んだ1頭は角もひづめもついていた。担当者の話では、密猟者がサイを殺害したものの村人に見つかり、1頭は角やひづめを取らずに逃走した模様である。行方不明になったのは子供のサイである。


 ゴミ管理が問題化   ( Nepalnews.com より)
2006年7月27日 カトマンズ盆地のTekuゴミ配送場が住民の反対で問題解決できないことから市当局は、Khula Manch野外劇場を戸別収集ゴミの配送場所にした。市はSisdoleの処分場まで運搬するための車両を5台しか保有していない。環境局の担当者は、運搬手段が不足なので市内のどこかに処分場所を確保することもあり得るが、市民の反対があればそれもできない、といっている。


 ゴミ収集を再開   ( Kantipur より)
2006年7月17日 カトマンズ市当局は、ごみ収集の臨時職員を正職員にすることを要求して先週木曜日からストライキを実施していた組合に対し、この要求を受け入れることを表明し、ストは中止され、月曜日からゴミ収集を再開した。臨時職員は614人で都心部の収集に従事しているが、市は10日以内に正社員への昇格を行うことに同意した。


 世界環境日を祝う会   ( Kantipur より)
2006年6月5日 世界環境日を祝う多彩な行事が政府関係者の他、学生、教師、各方面の民間人によって行なわれた。継続的観光ネットワークと河川保全協会は、バグマティ川の清掃活動を開始した。またその初日に「バグマティ祭り」を開催し、自転車ラリーや植林などの行事を行なった。ブッダニルカンタ学校の環境クラブの生徒たちは環境に関する演説会、写真展などを開催した。パタンでも植林などの行事が行なわれた。環境報道人評議会は、チトワンのチトワールポスト紙のパウデル氏に環境報道賞を授与した。


 サイと虎の生息数調査   ( Kantipur より)
2006年6月1日 Bhardia国立公園で5月21日から実施された調査によれば、サイの生息数が最も多いBabai川南部で僅か3頭確認されただけである。ここは83頭のサイを移入させた場所である。調査中、一グループ10人ほどの二つの密猟グループを発見し、そのうち2名を逮捕した。トラは、2001年には13頭確認されたが、今回は3頭だけしか確認できなかった。マオイストの出没のため2年間調査がされなかったが、その間に密猟により激減したものと推定される。


 16種の新種の野鳥発見   ( Kantipur より)
2006年5月20日 チトワン地区の山中で、16種の新種の野鳥が発見された。これはShaktihorジャングルに6日間探検した専門家の調査によるもので、メンバーの一人subedi氏によれば、高度1,275mから1875mの間で発見された。最新の野鳥国勢調査によれば、この地区での野鳥の種類は556種にのぼる。 


 シバプリの森林で大火災   ( Kantipur より)
2006年3月27日 シバプリ国立公園の中で山火事が発生した。26日の午後Tare Bhirから火災が発生し、道がないため消防車は近づけず、500人の住民が木の枝などで消火に勤めたが、火はみるみる広がった。この2日間に12件の火災が発生し、少なくとも3人が死亡し、このうち2件はラリティプールで起きたものである。火災は森のおよそ15%を焼失させた。


 鳥の大量死   ( Kantipur より)
2006年3月20日 BIRATNAGAR発、Morang県Rangeri地方で鶏、鴨、その他の野鳥が大量に死んで、住民は隣国インドの鳥インフルエンザが感染したかもしれないと恐れている。死んだ鳥の数は3ダースを超えるものとみられ、死骸2羽をカトマンズに送り、死因の検査をしている。農薬の大量使用による死亡説もあるが、付近の農民達はそれを否定している。一方、この事件をきっかけに、GorkhaにあるManakamana寺院で伝統的に行なわれている熱狂的な信者によるハトの持ち込みと放鳥を禁止する措置を行なった。信者の一部はこれを不満としている。


 エベレストを清掃する国際グループ   ( Kantipur より)
2006年3月5日 エベレストのゴミを処理するため、今春ヨーロッパとアジアの登山者がグループを組んで登山を行なう予定である。リーダーはカン・ワンヨン氏で、参加者は韓国、日本、フランス、イタリア、オーストリアの各国から集まり、シェルパのガイドを伴って登る。サウスコルまで登り、約5トンのゴミを下ろす計画であるが、エベレストの南側、すなわちネパール側には現在約50トンのゴミが残されているものと推定されている。


 電気自動車に優遇政策を要望   ( Nepalnews.com より)
2006年1月10日 ネパール電気自動車協会は、政府に対して電気自動車が環境汚染レベルを減少させることや国の経済に貢献していることを考慮して優遇政策を取るように要望した。その具体的内容は、電気自動車の充電には、深夜の余剰電力を使用していることから電気料金を割引することや電気自動車輸入に対する課税を国産シャーシー並みの32%にすることなどを要望している。20年以上の中古車は国内に13,000台あると見られるが、これらを電気自動車にすれば環境がよくなるだけでなく国は炭素排出権取引により利益を得ることにも繋がる、と主張している。