ネパール環境の話題 ’04

 最高裁が環境検査官の任命を指令   ( Kathmandu Post より)
2004年12月21日 最高裁は、政府に対して環境検査官の任命を急ぐように指令を発した。1997年の環境保護法によれば政府が環境政策上の関連法規制を制定することとこれを遵守させるための検査官の任命をすることになっている。しかしこうした体制が出来ていないことに対して環境保護の市民団体から裁判書に提訴があり、出された命令であるが、すでに7年前からこの法律の実効性を高めるために市民団体から要求されていたものである。


 戦略的環境アセスを強調   ( Kathmandu Post より)
2004年12月21日 南アジア諸国からカトマンズに集まった専門家の会議で、地元の環境専門家たちは、戦略的環境アセスの必要性を強調した。これは、国家の環境に関する方針や計画及び行動計画を評価するものであり、会計方針、取引及び民営化等を考慮していない従来からの環境影響評価を超えるものである。国土計画大臣(Minister of Physical Planning ans Works)は、戦略的環境アセスを取り入れることの必要性を認め、第10期開発5ヵ年計画にこの評価システムを採用する意向を示した。


 病院のゴミが公衆の健康を害する   ( Rising Nepalより)
2004年11月5日 公立病院や民間の診療所から排出されるゴミの中には有害な医療廃棄物が含まれており、カトマンズ盆地内で毎日1200kgから1500Kg排出されている。多くの病院ではこれを焼却しているが、ほとんど不完全なものであり、他の一般ゴミとともに回収されているものもある。行政も適当な処分地や処分技術がないことを理由に見て見ぬ振りをしている。


 バイオガス計画は金のなる木   ( Kathmandu Post より)
2004年11月5日 京都議定書が発効すれば、工業先進国が年間の炭素排出量1トン当り4.5ドルで排出権を開発途上国の排出量節減に応じて買い取ることになる予定である。バイオガスプラントは1台当り、年間7.35トンの炭素放出量節減効果があるから、実現すれば300ドル必要な建設資金の3分の1を補助できるだけの金額になる。現在プラントは国内各地に123,000セット稼働しており、今後も2009年7月までに200,000箇所に設置を計画している。


 地すべりで28個所の水道施設が被害   ( Nepalnews.com より)
2004年10月3日 Makwanpur地方では、3ヶ月前に発生した地すべりにより13の村で28箇所の水道施設が被害を受けたが、未だに復旧しておらず、地域住民は汚れた水を使わざるを得ない状況が続いている。これらを管理している水道衛生部の担当官は、政府の復旧予算が決まらないので修復工事を開始できないと言っている。復旧費は概算で1000万ルピーである。


 不適切な医療廃棄物   ( Kathmandu Post より)
2004年8月31日 9月から国内1350万人の子供たちを対象とするハシカの予防注射が開始されるが,これに使用した注射器や注射針の廃棄処分が問題視されている。それらを焼却処分すれば有毒物質が大気中に放出されることを理由で廃棄物専門家が反対している。フィリピンで実績のある、圧力釜を使用して殺菌したあと地中に埋める方法が有力視されている。しかしカトマンズ市の場合、毎日約1270Kgの医療廃棄物が発生するが、これをすべて川岸の処分場に廃棄処理しているのが現状である。


 モンスーンの雨が盆地の大気を浄化   ( Nepalnews.com より)
2004年8月17日 8月8日から14日までの1週間のカトマンズ盆地内の大気中浮遊物質量(PM10)は、モンスーンの雨によって著しく減少した。しかしながら環境人口省のデータによれば、1番大気環境の悪い場所であるパタン病院付近の週間平均での数値は155.42 microgram per cubic metreで「不健康」の評価値であり、いつも比較的良好なMatsyagaonでは週平均で14.83の値で「良い」の結果を示し、順位に変化はなかった。


 臨時ゴミ処分場をSisdoleに   ( Kathmandu Post より)
2004年8月11日 カトマンズ盆地のゴミ処分場としてOkharpauwaが決められて、9年の歳月と220億ルピーの費用をかけて建設が進められているが、政府は臨時の埋め立て処分場としてその東1.6キロメートルに位置するSisdoleを候補地としている。現在バグマティ川の岸辺に埋め立てているけれども、この場所はあと三ヶ月ほどで満杯になる見込であり、来年1月にはSisdoleへの埋め立てを開始すると発表した。


 報道関係者がバグマティ川の清掃   ( Kathmandu Post より)
2004年7月10日 朝から降りしきる雨のなか、報道関係者がバグマティ川の清掃に参加した。タパタリ橋の下流1キロの範囲のゴミを約1時間半かけて、トラクター2台分を集めた。主催のネパール河川保全団体のボランティア、学生のほか地区住民らがこのキャンペーンに参加した。この活動は、Himal Media.A によって7月17日に計画されている、テクからタパタリにかけての遺産散策、自転車ラリー、ボートレース、コンサートなどの行事に向けて組織されたものである。


 ワニの生息数増加  ( Nepalnews.com より)
2004年6月26日 チトワン国立公園の主任保護官の説明によると、公園内のワニの生息数が、177頭から228頭に増加した。それは、ラプティ川の川岸に生みつけられていた卵が、ここ数日の間に次々と孵化したためである。


 大気環境が改善  ( Nepalnews.com より)
2004年6月9日 5月30日から6月5日まで1週間のカトマンズ盆地内の大気中浮遊物質量(PM10)は、これまでよりやや改善した。しかし、相変わらずプタリサダックとパタン病院付近は「不健康」領域の数値が観測されている。


 廃棄物が有価物に変身   ( Kathmandu Post より)
2004年6月月5日 ポカラでは、住民によって廃棄物を有用な資源へと転換することが実現している。これは、35人の主婦による活動で、ゴミを肥料用の生ゴミ、カゴや床マットの材料になるラップ類やテトラパック類、埋め立てるべきゴミ類の3種類のカテゴリーに分別することによりゴミを有効活用することで資源化している。この活動は1年間続けており、都市ゴミの95%はこの方法で再利用できるとみられている。


 世界環デーを祝う   ( Kathmandu Post より)
2004年6月月5日 世界環境デーの行事として、国内の様々な環境活動を紹介され、カトマンズ環境教育計画、ララ人的資源開発、Bankeがそれぞれ1位から3位まで受賞した。またJayasgree地域森林が敢闘賞を受賞した。


 大気環境が悪化  ( Nepalnews.com より)
2004年5月31日 カトマンズ盆地内の大気中浮遊物質量(PM10)は、国内はもとより国際的にも最も悪い範囲にある。トリブーバン大学の学生で組織されたネパール環境保全社会福祉協会の発表者はその原因がディーゼルエンジンの車であると主張している。


 医療廃棄物の管理記録   ( Kathmandu Post より)
2004年5月22日 カトマンズ市の規制により、今日から病院や医療研究機関の医師らは、医療廃棄物の管理記録を義務付けられた。市は既に医療廃棄物を収集する特別な車両と燃焼装置を用意している。これは、ゴミを1600度の高温で燃焼して処理する施設であり、カトマンズでは毎日約1トンの医療廃棄物がでるが、これをすべて処理できるという。


 国鳥が密猟の危機   ( Kathmandu Post より)
2004年5月25日 ネパールの国鳥、虹雉(Lophophorus)の密猟が頻発し、絶滅の危機にある。ヒマラヤ山岳地域の民族は、この鳥の肉を肺炎やリュウマチの薬として珍重しているためで、法律では終身刑の罰則が規定されているにもかかわらず密猟は絶えない。


 全国生物多様性博覧会  ( Kathmandu Post より)
2004年5月22日 カトマンズの国際会議場で、全国生物多様性博覧会が開催された。ネパールは、1992年6月12日の国際会議で生物多様性条約の調印国となり、1994年2月21日に批准し、各種の戦略を実施する段階になった。今年の博覧会のテーマは「生物多様性:すべてのための食糧、水、健康」で、写真や作物、野生植物、動物たちのディスプレイが展示されており、またミス・ネパールも一役買っている。


 汚染水で病気  ( Kathmandu Post より)
2004年4月30日 Parsa野生生物保護区と王立チトワン国立公園の併合により拡大チトワン国立公園とする案があり、その可能性がでてきた。その効果は大型の哺乳類(サイ、象、ナマケグマ、ヒョウなど)がより広大な地域に生息域をもつことで保護体制が強化されることである。2つの地域をつなぐ森の回廊をつくり生物の往来を可能にする計画である。


 マナハラ川から揚水  ( Kathmandu Post より)
2004年5月3日 カトマンズ盆地を流れるマナハラ川から飲料水をくみ上げて供給する施設が稼働を始めた。その量は、一日当り約2万トンであり、4人家族の家庭で5万戸分の水量に相当する。この水は全体の1.2万トンがMadhyapur、Thimi、Bhaktapurに供給され、残り0.8万トンがカトマンズに供給され、乾季の水不足を補う。


 国立公園の併合  ( Kathmandu Post より)
2004年4月30日 Parsa野生生物保護区と王立チトワン国立公園の併合により拡大チトワン国立公園とする案があり、その可能性がでてきた。その効果は大型の哺乳類(サイ、象、ナマケグマ、ヒョウなど)がより広大な地域に生息域をもつことで保護体制が強化されることである。2つの地域をつなぐ森の回廊をつくり生物の往来を可能にする計画である。


 生物多様性を最優先に  ( Kathmandu Post より)
2004年4月23日 カトマンズで、アジア9カ国から政策担当者らが集まり、生物多様性についての行動計画と協力体制作りの会議をもった。WTO加盟によって経済発展するにともなって環境が犠牲になる危険性があることを念頭に、それぞれの国が体験したことを共有し、各国が協力していくことの重要性が強調された。


 サイの密猟が減少  ( Kathmandu Post より)
2004年4月19日 チトワン国立公園におけるサイの密猟数は、今年(2003年4月から2004年3月まで)は昨年と比較して50%減少した。これは、50人の密猟者を一気に逮捕したことと地元住民の監視員を動員した成果である。


 空港の野鳥問題  ( Kathmandu Post より)
2004年4月19日 カトマンズのトリブーバン国際空港では、野鳥が航空機の離着陸に危険を及ぼしている。これは、都市化によって鳥の生息地が空港近くの森に集中していることと、近くの屠殺場やゴミ捨て場にいるミミズをあさりに群れをなすことが原因である。この対策としてミミズを撲滅する殺虫剤の散布や音による追い払い作戦をやっているが、あまり効果がみられない。


 批准されるべき環境法令  ( Kathmandu Post より)
2004年4月18日 環境の多国間条約と国内法の相互関係に関する会議で、ネパールにおける既存の法律の改正が必要であるとの見方が示された。ネパールは、署名を行っても、未だにそれに必要な国内法の整備をせずに放置しているものが7件もある。そのうちの一つに「絶滅の危機にある野生生物相の国際貿易に関する条約」がある。この条約を批准する2年前、1973年制定の「国立公園及び野生生物保護法」は、これに無関係ではないが、条約の内容を反映させるためには一部改定が必要だ。野生生物の保護は一国の問題だけではなく、近隣諸国とも関係する問題であるから早急に改定の発議をせねばならないとの意見がでた。


 動物毛皮などを回収  ( Kathmandu Post より)
2004年3月30日 アルニコ街道を経由してチベットに持ち込まれる予定の動物皮革や骨などを隠してあった場所を軍隊が摘発し回収保全した。中身は172頭のサイの皮革、トラ6頭分の毛皮、コンテナーに入れられたトラの骨165本である。この容器を運んでいた運転手と助手は逃亡し、持ち主は不明だ。トラの皮はもっと多かったらしいが、地元住民が持ち去ったとみられている。


 大気環境がまた悪化  ( Nepalnews.com より)
2004年3月23日 3月14日から20日までの1週間のカトマンズ盆地内の大気中浮遊物質量(PM10)は、また以前よりも悪化した。特にこの期間の特徴は、7個所ある観測地点の中でいつもは2番目に悪い場所であるパタン病院付近の週間平均での数値269.42 microgram per cubic metreが最も高く、いつも一番のプタリサダックをわずかに上回ってワーストワンになった点である。


 汚染水で毎年数千人の子供が被害  ( Nepalnews.com より)
2004年3月21日 ユニセフが発表した資料によれば、テライ地域では地下水の砒素汚染が広範で、約3パーセントの井戸が基準値を上回っている。このため毎年数千人の子供たちがその影響を受けている。ユニセフは砒素で汚染された井戸を特定することによって、より安全な水を使うように進める事業に協力している。


 200台のポンプで砒素汚染  ( Nepalnews.com より)
2004年1月24日 ユニセフと水道局、赤十字社の共同で実施したBara地区のKalaiyaで調査した375箇所のくみ上げポンプのうち200箇所で砒素汚染があることがわかった。RONASTによればネパールの29%がWHOの基準0.01mg/l以上の砒素にさらされている。なかでもテライ地域は地下水の砒素汚染が広範である。


 Bara地区で高濃度砒素  ( Nepalnews.com より)
2004年1月18日 ユニセフと水道局、赤十字社の共同で実施したBara地区内14箇所の地下水調査で、飲料には適さない高濃度の砒素汚染があることがわかった。なかでもDharmanagarでは50ppbを記録した。


 トラが3人を殺傷  ( Kathmandu Post より)
2004年1月12日 チトワン国立公園の近くで女性1名を含む三人の村人がトラに襲われて死亡した。彼らは草を集めるために村内の共有森に入ったが、国立公園に近かったためトラが侵入してきて襲われたと村人たちは推定している。


 寒さと共に大気汚染上昇  ( Kathmandu Post より)
2004年1月6日 カトマンズの繁華街 Putalisadak の大気環境は "非常に不健康" のレベルに達したと人口環境省が発表した。報告によると先週壱週間において、浮遊物質量(PM10)は基準値120 microgram per cubic metreの三倍である。他の大気汚染物質の濃度は問題がないが、浮遊物質量(PM10)の値は極端に悪い。Patan や Bhaktapur、Thamelでは比較的よいがそれでも基準値の2倍である。Kirtipur や Matsyagaonではかろうじて基準値内にある。