ネパール環境の話題 ’03

 世銀がカトマンズの大気汚染ワーストワンを否定  ( Nepalnews.com より)
2003年12月31日 マニラ発AP電として伝えられた、「カトマンズの大気汚染がアジアの17カ国の中でワーストワン」というニュースは、記者が会議に提出された資料からデータを拾い集めて報道したもので世界銀行の報告によるものではないと断言した。世銀はこの誤報に強く抗議している。


 Udayapurで過度な森林伐採  ( Kathmandu Post より)
2003年12月27日 Udayapur付近の森林は、マオイストの台頭により、20から25人からなるグループが森林の盗伐を行い密輸していると見られている。中にはインドのビハール州から侵入してくる者もいるようだ。住民によれば、森林管理事務所の役人は見て見ぬ振りをしているというが、役人の側は住民がこの犯罪に荷担していると主張している。


 ヒマラヤ探検隊がネパール初のUIAA環境ラベル受賞  ( Nepalnews.com より)
2003年12月26日 Union Des Association d' Alpinisme(UIAA)の環境ラベルがネパール登山協会に、ドイツで開かれた総会の席で公式に授与された。これは山岳地帯の環境保全に尽くしたことをたたえるもので、ネパール最初の受賞である。


 環境関連法は脆弱  ( Kathmandu Post より)
2003年12月21日 環境法令センターと国際自然保護連合との共同で組織されたワークショップが開かれた。この会議では、多国間協定によって交わした契約事項に対する国内の法整備の不充分さについて話し合われた。また、対応する国内の法律が出来たとしてもその実施面で十分な効果をあげていないことも指摘された。その原因の一つは政府と政党間の十分な協議がなされないまま法整備が行われるためである。ネパールは現在29の環境に関する多国間協定に調印し、そのうち19を批准している。


 カトマンズが大気汚染ワーストワンに  ( Nepalnews.com より)
2003年12月20日 マニラ発APによると、「より良い大気」という会議で提出された世界銀行の報告書によれば、アジアの17カ国の中でカトマンズが一番汚れた大気環境であるとされた。ちなみ2番目はシンガポール、3番目は中国の重慶である。


 砒素汚染は軽微か ( Kathmandu Post より)
2003年12月20日 トリブーバン大学自然資源学部のR.B.Sah教授は、ネパール・テライ・技術者協会の主催で開かれたプログラムにおいて、「特定の場所で砒素が含まれるからといってすべてのテライ地域に砒素汚染があるとは言えない」といった。また、砒素のほかにフッ化物や他の重金属も含有する可能性もあることを示唆した。また研究対象地区のRautahat,Bara,Parsa,Nawalparasi,Salahiの各地域では南の区域がが北よりも高濃度であることも明らかにした。


 地球温暖化の影響 ( Kathmandu Post より)
2003年12月19日 カトマンズにてネパール、インド、バングラディッシュ、パキスタンから35人の環境保護専門家があつまり、3日間のワークショップを開催した。最近ネパールの気温は毎年0.003度上昇し、その結果として、氷河が後退し、乾季でも融雪による河川流量の増加がみられ、またトウモロコシや砂糖きびの収穫にも影響が出ている。またヤク、アルペン山羊にも生息地の変化として影響が見られることが報告された。


 環境利用に大学が提携 ( Kathmandu Post より)
2003年12月19日 トリブーバン大学と埼玉大学は環境分野で共同研究を実施しており、このたび「廃棄物問題」と題するセミナーを共同で開催した。カトマンズが観光を主力産業として発展させるためにも人口過剰により増大する廃棄物の適正管理は重要な研究課題である。廃棄物管理は単なる技術問題の解決だけでは十分ではなく、社会科学的なアプローチが不可欠で、学際的な対処が必要である。埼玉大学では12人のネパール人留学生が様々な分野で勉強している。


 有毒な葦が鹿を危機に ( Kathmandu Post より)
2003年12月19日 Balrdiya地区では、Ipomeaという有毒な葦が急速に拡がり、絶滅危惧種である黒鹿を危機に陥れている。これを食べた鹿は体が麻痺するといわれ、最近その兆候が顕著になった。柔らかい草が減り、鹿はこの危険な草を食べるようになったのだが、葦の異常な繁茂は2年ほど前からで、住民たちは以前は彼らがこの葦を処分していたが、管理当局が最近これを看過して手をこまねいているためだと非難している。


 JAYAKOTの森が鳥類保護区に ( Kathmandu Post より)
2003年12月17日 ネパール第2の都市ポカラにあるJAYAKOTの森が、鳥類保護区に指定される。この森には数十種の鳥のほか、ウサギ,ジャッカル、ヒョウその他の動物も多数生息しており、また植物相も多彩である。このため生物学上の研究拠点として、また旅行者にも魅力的な場所となるように、観察塔の設置が計画されている。


 廃棄物管理のフォーラム開催 ( Kathmandu Post より)
2003年12月14日 廃棄物管理に関係する専門家や各種組織の代表が集合し、国家レベルの廃棄物管理についてフォーラムを開催した。その目的は、それぞれ異なった立場で運動をしている行政機関や団体が共通の土台にたって国全体の廃棄物問題に付いて協力関係を作り出すことにある。このフォーラムには学生や市民のグループの代表も参加した。


 冬になりバクタプールの大気汚染悪化 ( Kathmandu Post より)
2003年12月14日 カトマンズの盆地内には約115箇所のレンガ窯があり、特にバクタプール地区に集中している。これらは毎年12月から5月までの乾季に操業しており、今年もその季節になって排煙による大気汚染が始まった。これらの窯の多くは移動窯で、燃焼効率が悪く煤煙量も多い。このため、この地域の浮遊粉塵量は盆地内の他の地域よりも28%ほど多い。これを解決するためには固定式の窯にするのが有効であるが、技術の習得やコストアップがネックになっている。


 タンセンに新ゴミ処分場 ( Kathmandu Post より)
2003年12月 1日 タンセン市当局では、アジア開発銀行の支援のもとで新しいゴミ処分場の計画を進めている。市の説明によれば、Salghari地区にあるサイトは2年前からコンサルタントによる環境影響が検討されており、一部の民有地については移転補償も準備している。タンセンの廃棄物は一日当り約10トンで、現在の人口30,000人が毎年5%増加したとして15年間は維持できる計画で、稼働開始は2004年からと予定している。


 冬の寒さは弱まっている? ( Kathmandu Post より)
2003年11月20日 気象の専門家によれば、カトマンズの冬季の最低気温は1970年代では-1.9度であったが1990年代では-1.5度であった。さらに、最近10年間では、12月にマイナスの気温が観測されていない。厳寒期の1月にはマイナスの気温を観測しているけれども、近年は昔ほど頻繁には起きない。しかしテライでは今年の1月に30年ぶりの低温を記録し、約1ケ月間霧に包まれる異常気象になった。これは地球温暖化の影響と考えられ、温室効果ガスの排出が進めばさらに温暖化が進むかも知れない。


 盆地内の汚染濃度増大  ( Kathmandu Post より)
2003年11月19日 気温が下がり始めたこの季節、雨不足となってモンスーン中は問題の無かったMatsyagaon、 Bhaktapur、 Kirtipurなどでも大気汚染が悪化し始めている。交通量の多いPutalisadak、 Patan、 Thamelでは先週平均でそれぞれPM10の浮遊粉塵量が185、166、169マイクログラムと基準値(120マイクログラム)を大幅に上回っている。市の周辺部であるMatsyagaon、 Bhaktapur、 Kirtipurでも、それぞれ平均で40、64、27を記録しているが、先週末では49、98、75とかなり高くなっている。これから乾季に向けて更なる悪化が懸念される。


 軍施設付近のレンガ焼き禁止  ( Kathmandu Post より)
2003年11月19日 バクタプールの管理当局は、軍の施設から1キロメートル以内にあるレンガ窯は公認されている施設も含めて禁止することにした。これは窯の煙突から出る排煙が訓練中の兵の健康によくないという軍からの要請によるものである。これに対して、レンガ事業組合側は、建築に不可欠なレンガの製造によって国家に貢献している産業であるとして反発している。

 バルカ住民の哀れな生活環境 ( The Himalayan Times より)
2003年11月18日 カトマンズ南西部のトリブバン大学キャンパスすぐ北のBalka CowkやKuleshowr隣地のHangulu Tole新高級住宅地域は、Balka川沿いに位置しており、政府高官やハイランクの人たちが住んでいるが、モンスーン期の洪水による被害が心配されている。さらに周辺の古くからの住民によれば、彼らのトイレットからの糞尿も川に流れているという。カトマンズ市長によれば、問題はどうも住宅建設で河岸を削りすぎたことが原因のようで、対策は立てれないが、まずは対策委員会を発足するという。

 ネパールにおける災害緩和国際セミナー ( Channel Nepal (TV news) より)

2003年11月18日 ソルティークラウンプラザホテルで表題の国際セミナーがネパール工科大学と愛媛大学の共催で開かれた。ネパール,インド、日本から100人程の科学者が参加し、ネパールの自然災害(斜面崩壊)の実態やその対策に関する8題の講演と、引続くパネルディスカッションがあった。パネルディスカッションでは、多種多様な関係機関の情報や仕事を統括する中央機構の必要性が強調され、その具体的な内容や設置について議論された。


 カリガンダキA計画の環境評価書  ( Kathmandu Post より)
2003年11月18日 ネパール電力公社からカリガンダキA水力発電計画の施工時と施工後の環境報告書が提出された。これはネパール政府とアジア開発銀行の間で交わされた契約に基づいて作成されたものである。プロジェクトは1997年から工事が始まり2002年8月から共用開始になった。この間に立ち退きになった家や水没農地など地域社会が受けた様々な問題が記されており、いくつかの例外を除けば多くの影響緩和策については成功したとの評価であり、またこの事業に関連して整備された公共の医療・教育施設や道路などプラスの効果も述べられている。


 ゴミ管理の調査  ( Kathmandu Post より)
2003年11月13日 Narayani市では、市内で発生するゴミを調査したところ、76%が生ゴミ、22%が再資源化できるもの、2%が有害物質であることがわかった。人口21,000人で毎日2トンのゴミを収集しており、このための機材や自動車が必要だと市の担当職員は訴えている。


 野鳥救済の青写真  ( Kathmandu Post より)
2003年11月12日 Bird Conservation Nepal (野鳥保全の会)によれば、野鳥の保護に関心のある政府や市民のために「危機にあるアジアの野鳥を守れ」という本を出版した。それによれば、絶滅の危機にあるアジアの野鳥324種のうち11種はネパールに生息するもので、低地の草原に分布している。Kosi Tappu自然保護区は、その生息地として重要な場所である。


 ガネッシュ・マン・シン森林保護賞  ( Kathmandu Post より)
2003年11月12日 森林土壌保全省のガネッシュ・マン・シン森林保護賞担当委員会は同賞の受付について協議し、所定の申し込み様式を公表する。この賞は、国有林、民有林、地域共有林等で植林を通して森林の保全と野生生物の保護に貢献した個人や団体を過去6年間毎年世界環境日に表彰してきた。


 生物多様性計画策定  ( Kathmandu Post より)
2003年11月11日 政府は、生物多様性戦略実施計画を正式に決定すると森林土壌保全省の環境担当官が述べた。計画には女性参加や地域社会、森林所有権の問題など複雑に絡み合っているが、生物多様性の重要性は認識されており、条約署名国であるネパール政府としてはこの5ヵ年計画を公式に決定する必要がある。


 水力開発地域での魚類保護  ( Kathmandu Post より)
2003年11月11日 政府は、大規模電源開発が進行中のkulekhani, Gandaki, Bhotekosi,Trisuliなどの河川における魚類の多様性保全にあたって、開発によって得られる利益の一部を保護施設や孵化場の建設資金に当てる施策を実施している。これによって、外国の援助に頼らないで効果をあげているKaliGandakiの事例を示した。この川では184種類の魚類のうち57種が棲息しており、その中の4種について孵化事業が成功している。


 自然史博物館移転構想  ( Kathmandu Post より)
2003年11月6日 カトマンズ、Swoyanbunath近くにある自然史博物館をトリブーバン大学のキルティプールキャンパスへ移転する構想をKeshab Shresta教授が語った。すでにキャンパス内に用地は確保してあり、マスタープランもできている。博物館は単なる見物のためだけでなく、自然界の多様性を維持するための研究や保護にも役立つものであると、教授は強調した。


 Trisuli川汚染にかかわる住民  ( Kathmandu Post より)
2003年11月4日 Trisuliバザールでは、ゴミ捨て場からの汚水や約500戸の家庭から排出される汚物によって川が汚染されている。それにはゴザインクンドに巡礼する多くのヒンズー教徒の排出する汚染も含まれている。市当局としては汚染の実態調査まではしていないが、廃棄物処分場の新設については検討しているという。


 ゴカルナごみ処分場跡地を公園化  ( Kathmandu Post より)
2003年10月25日 ゴカルナのゴミ処分場は2年前には地元住民と行政の間で激しい争いがあったが、ここを公園化する計画が浮上し、すでにその準備が始まっている。当局者は安全のために排ガスや排水の分析もはじめており、住民の理解と積極的な協力を期待していると述べている。


 温室効果ガスの政府報告書  ( Kathmandu Post より)
2003年10月16日 政府は、温室効果ガスに関する報告書を作成した。これは、国連気候変動枠組条約に沿ったもので、ネパールは加盟150カ国の一つである。報告書には、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素などの排出イベントリーが示され、UNDPと人口環境省、科学技術省、水文気象局等の協力によって作成されたものである。コーディネーターであるトリブーバン大学の教授ハリ・クリシュナ・ウパディアヤ氏は、気候変動に対する影響を回避する努力はすべての生活者を含めた各分野の協力が必要であることを強調した。


 カトマンズのゴミ処理は問題  ( Kathmandu Post より)
2003年10月15日 ネパール人の廃棄物管理の専門家は、ゴカルナのゴミ処分場はガス対策や排水対策の設備をすれば、まだまだ余力があると主張した。一方、スエーデンの学者は埋立地の拡張よりもゴミのリサイクルやエネルギー化を促進する方が重要だといった。また、政府がゴミ処理を民営化することで高率アップが図れると主張する民間企業家もいた。


 盆地内5市町でゴミ問題行動計画  ( Kathmandu Post より)
2003年9月12日 盆地内5市町が共同で、ゴミ問題行動計画を来年1月から18ヶ月間で策定することになった。カトマンズ、ラリティプール、バクタプール、ティミ、キルティプールの自治体で組織され、計画を立案するが、これには日本政府がネパール政府に支援を約束している。焦点となるゴミ処理場としてはOkharpauwaの名が出たことがあるが、反対が強くて決まらなかったため、現在も環境影響評価もなされないままバグマティ川の川岸に埋め立てられている。


 2サイクルエンジン搭載三輪車の廃止  ( Kathmandu Post より)
2003年9月10日 政府は、カトマンズとポカラで2サイクルエンジン搭載のオート三輪車の段階的廃止を決定した。これは大気汚染の中でも毒性のあるベンゼンの排出量が4サイクルエンジンの12倍から17倍排出し、健康に有害であることが指摘されているからで、この代替措置として小型の車両の導入を進める。このため以前は型式承認を得られなかったインドの車も、今回は輸入を承認する意向である。


 エコ・クラブ コンテスト開催  ( Kathmandu Post より)
2003年9月7日 ビラトナガールにて、学校環境改善計画に基づくエコ・クラブ コンテストが開かれた。これは、フインランド大使館と人口環境省および環境ジャーナリストネパールフォーラムと地元の環境文化団体の共済で行われたもので、地区の高等学校10校が参加した。弁論大会での優秀校には賞状と賞金が贈られた。


 ゴミ問題進展か  ( Kathmandu Post より)
2003年9月6日 廃棄物管理・資源活用センターと地方開発省及び大学の環境管理持続可能開発学科の共同で、40人の学生が、国内40の自治体のゴミ管理問題について診断した報告書を作成するための教育訓練がカトマンズで実施された。学生らは、カトマンズ大学、ポカラ大学、トリブーバン大学から選ばれた者たちで、受け持った自治体のゴミ問題を調べて報告書を10日以内に提出することが義務付けられている。彼らのうち数人は、卒業後この分野の専門家になることが期待されている。


 ラムサール指定地が追加  ( Kathmandu Post より)
2003年8月28日 ネパールには現在ラムサール条約により保護地の指定を受けているのは、Koshi Tappu だけであるが、昨年3箇所の湿地を申請している。Kailali地区のGhodaghodi Tal、Chitwan 地区のBeeshaxar Tal、KapilbastuのJagdishpur の3箇所で、今年中には指定される見込である。この条約にはネパールは1987年に調印国となっている。指定の条件は、効果的な管理を阻害するような私有の権利がないことと積極的な政府の保護政策があることなどである。


 生物多様性保全を強調  ( Kathmandu Post より)
2003年8月26日 ネパールガンジにて、カルナリ地域で薬草やハーブの持続的な利用と生物資源の保護についての会議が開かれた。席上「アジア持続可能な農業と生物多様性ネットワーク(ANSAB)」の代表は木材以外の森林資源の活用による地域経済の発展のためには生物多様性を保全することが重要であることを強調した。


 サイの保護行動計画  ( Kathmandu Post より)
2003年8月26日 カトマンズで,政府と民間組織の代表によりサイの保護に関する行動計画の草案がまとめられた。これは世界野生生物基金と国立公園野生生物保護局との共同主催による会議で、5年間で290万ドルの資金供与を得て実施する計画である。サイは、1994年には446頭だったが2003年には612頭に増加している。


 雨が大気汚染物質を抑制  ( Kathmandu Post より)
2003年8月19日 8月第2週(10-16日)の大気汚染を示す浮遊物質量(PM10)は、雨不足のためにPutalisadak, Patanで、それぞれ203、202マイクログラム/立法メートルを記録した。さらに基準値120マイクログラム/立法メートルを超えた日がそれぞれ6日間、4日間連続した。国の環境目標では基準値を超える日が2日以上連続しないこととしているが、晴れた日が続くと直ちに「不健康なレベル」に達する。雨が降れば車の排ガスや窯業工場の排煙中の粉塵が流されて大気はきれいになる。


 河川愛護者が清いバグマティ川を祈念  ( Kathmandu Post より)
2003年8月16日 カトマンズ2020と呼ばれる団体の主催により、神聖なる川であるバグマティがかつての清冽さを取り戻すことを祈る集会を川岸で開いた。雨季の4ヶ月間は水が流れるが、他の季節は汚染を運ぶだけの川になる。このため汚染は10年前の12倍に達し、その原因の6%が工場排水、他は家庭排水によるもので、回復不可能なほど生態系の破壊をきたしている。


 騒音公害の有害性が議論に  ( Kathmandu Post より)
2003年8月8日 カトマンズで,ネパール健康調査会議(NHRC)が開催された。その中で「騒音公害の評価と防止、抑制基準の制定促進」が議論された。騒音は聴覚障害や睡眠妨害により他の疾患の原因ともなる。ネパールの主要都市での測定結果をみると、最高値はSuryabinayakで夜間93dB(デシベル)、 Kupondoleで、昼間89dB夜間88dB を記録した。これは米国の基準値55dBをはるかに超えるもので健康にも有害である。ネパールでは法的にはまだ騒音規制が機能していない。WHOの職員は、原因が交通騒音なので政府が法律を整備して施行すれば効果が出る問題であり、早急に取り組むことを求めた。


 雨不足で大気汚染広がる  ( Kathmandu Post より)
2003年7月29日 先週のカトマンズの大気汚染を示す浮遊物質量(PM10)は、雨不足のためにPutalisadak, Patanで、それぞれ125、130マイクログラム/立法メートルを記録した。これは基準値120マイクログラム/立法メートルを超えて「不健康なレベル」を意味する。他の4個所ではこの基準値以下の比較的良好な値を保っている。


 バイオガスは二酸化炭素削減に貢献  ( Kathmandu Post より)
2003年7月28日 バイオガスの装置は薪の使用を抑制し森林の保全に役立つため一台当り年間5トンの二酸化炭素削減に貢献する。ネパールには10万個のバイオガス装置があるので、年間50万トンの二酸化炭素削減効果がある。1997年の国際会議で決められた「京都議定書」では1トンの二酸化炭素を他のエネルギーに代替した場合、5ドルを支給されることになっているから、年間200万ドル以上の収益を生む勘定になる。しかし、このためには議定書に政府代表が署名し、議会の批准が必要である。ネパールの森林は、1964年には国土の64%を占めていたが、現在では28%にまで減少している。エネルギーを薪から他の燃料へシフトする政策はネパール政府にとって急務である。


 生ゴミ問題で苛立ち  ( Kathmandu Post より)
2003年7月26日 カトマンズではしばしば生ゴミ問題が発生するが、ポカラでも同じように処分場不足で行政を悩ましている。町から9キロ離れた場所に処分場は建設されたが、その管理費用が不足で必要な機材の購入ができない。建設費にはアジア開発銀行の融資があったが、管理費用については銀行は消極的である。


 安価でクリーンな代替エネルギーへ  ( Kathmandu Post より)
2003年7月27日 カトマンズで代替エネルギーに関するシンポジウムが開催された。これは「気候変動と小規模再生可能エネルギーに対する融資政策」と称するプログラムで、代替エネルギー促進センター、バイオガス支援計画、環境保証会社、Winlock Intenationalの共同開催として実施されたものである。代替エネルギーは一般的に薪などの燃料よりも費用が高くつくが、先進諸国の技術的経済的支援によって事業の推進を図ることが目的である。


 盆地内の大気環境は改善に向かっている  ( Kathmandu Post より)
2003年7月8日 カトマンズの大気汚染測定は、Putalisadak, Patan, Thamel, Kirtipur, Matsyagaon, Bhaktapurの6箇所で実施されている。測定値はPM10という大気中浮遊する物質のうち直径10μm以下の微粒子が大気1立法メートル中に含まれる量で、ネパールの国家基準では120マイクログラム/立法メートル以下と決めている。最近1週間の測定結果をみると。PutalisadakとPatanでは、226とか172とか、これを超える値が観測されることがあるが、他の4個所ではこの基準値以下の比較的良好な値を保っている。


 野生水牛の移転保護  ( Kathmandu Post より)
2003年7月6日 国立公園や政府の野生生物保護局、世界野生生物基金、国際自然保護連盟及び自然科学博物館等の代表がカトマンズで会議を持ち、コシ・タップに生息する野生の水牛を絶滅危惧種に指定して、チトワンかバルディア国立公園に移転して保護することが決められた。


 無公害車が税関倉庫で眠る  ( Kathmandu Post より)
2003年6月16日 カトマンズの大気汚染にやさしい車として、本来ならば10%の関税で輸入されると思って輸入した車5台がビルガンジの税関倉庫で1年間眠っている。これは、税関当局が通常130%の関税を33%引きとすることと、別途付加価値税が掛かるとして課税したのに対して輸入した会社が反発、支払拒否したため税関当局が競売にかけたが、買い手がつかなかったことによる。人口環境省は特別関税の対象となると認めているが、税関当局は型式に合致しないと主張し、関税支払問題でもめている間に車の価値も下がり、ますます決着がつけにくくなった。


 森林保護の強化  ( Kathmandu Post より)
2003年6月15日 政府と援助国による森林保護の新戦略が検討されている。Terai Arc Landscapeは、チトワン国立公園からインドのコーベット公園までの間に11箇所の公園が連なるもので、面積が49,500平方キロメートルに及ぶ広大な地域に多様な動物相と植物相の分布がある。このエリアにはまた670万人の住民と450万頭の牛がいる。そこで森林破壊の原因となる様々な問題、たとえば薪や牛のえさの収集、過剰放牧、討伐、密猟、山火事等々である。これらの監視や管理はもちろんであるが、今回の協議では、過剰放牧となっている牛の持ち主に課税する案も出ている。これによって牛の数を適正数まで減らそうという作戦である。


 Melamchi計画の中止を要求  ( Kathmandu Post より)
2003年6月11日 カトマンズにMelamchiの地元住民が来て、Melamchi計画の環境アセスメントのやり直しを要求した。この計画のとおりにカトマンズへ給水すると、地元の田畑への灌漑用水が不足して、営農に重大な支障がでる。また地すべりの危険も高まり、森林への影響も大きいと主張。環境影響評価書に重大な欠陥があるのでこれを是正しなければ計画の中止を要求する、と訴えている。


 大気の環境基準を制定  ( Kathmandu Post より)
2003年6月8日 政府は、国際基準に準拠した大気の環境基準をNational Ambient Air Quality Standad(NAAQS)として制定した。一部の専門家はネパールではまだ技術的にも困難で、その機が熟していないとの主張もあるが、際めて健康に有害な大気環境を改善する必要があると判断された。基準値は浮遊物質量(PM10)が120マイクログラム/立法メートル、二酸化硫黄が50マイクログラム/立法メートル、酸化窒素が40マイクログラム/立法メートル、鉛が0.5マイクログラム/立法メートル、ベンゼンが20マイクログラム/立法メートルである。また一酸化炭素は10,000マイクログラム/立法メートルとなっている。Putalisadakなどで計測した浮遊物質量(PM10)の結果は385マイクログラム/立法メートルで、現状では基準をオーバーしているが、目標を持って対策を実行しなければ効果があがらないので、今回の基準制定は必要不可欠であったと環境専門家は支持している。


 健康的な環境のために新制度  ( Kathmandu Post より)
2003年6月6日 カトマンズでは、6月5日から交通警察が自動車の排ガス検査を路上で行い、不合格車はブルーブックを取り上げられ、修繕で検査に合格すれば戻されて、グリーン・ステッカーが交付される。このテストは交通警察と運輸管理局が実施機関である。


 プラスティックごみ無しの地域  ( Kathmandu Post より)
2003年6月4日 ヘタウダ市では、世界環境デーの日に、市当局が実施して成功を収めた事例として、環境改革調整委員会の活動を報告することにした。その内容は1993年6月3日から始めたキャンペーンで、プラスティック袋のごみが散乱するのを防ぐために、市内各家庭に1本づつ合計14,000本の鉄くぎを無料で配り、使用済みの買い物袋をくぎに突き刺すことで、散乱を防いでもらった。その結果、この地域にはプラスティック袋のごみが無くなった。


 共有林に転換が奏功  ( Kathmandu Post より)
2003年6月2日 ポカラ発。Bharatpokhari村の森林は一時無差別で過剰な伐採により荒廃したが、管理が村内の林業に関与するグループに移管され、地域全体の社会経済を考慮した協同事業として森全体を自ら管理し、秩序のある資源利用を始めたことから、利益を地域社会に還元することが可能になった。その一例として、飲料水用の池の設置や学校や道路整備、潅漑施設や保育事業などがある。また森林内には動物たちが多く住み着くようになり、豊かな自然が回復した。こうした事業の成果が認められ、管理グループに対してガネッュ・マン・シン賞が贈られた。


 首都圏のゴミ問題は未解決  ( Kathmandu Post より)
2003年5月14日 カトマンズ市当局は、首都のゴミ問題の深刻さを訴えている。観光客の多い一部の街路を除き、市内の道路はゴミが常に散乱している。毎日1200人の清掃員が600トンのゴミを収集している。しかし、清掃が終わるやいなや、すぐにゴミを捨てるものが現れる。市では、個別の家庭ごとにゴミを収集するシステムや路上にゴミ箱を配置したりしているが、それでも路上のゴミはなくならない。1960年代の生活習慣が未だに直らないのだが、子供たちの間では町をきれいにすることに関心が高い。70団体にものぼる環境団体の一つで、クリーン・ネパールというNGOが活躍しているが、人々の生活習慣を変えることの困難さを嘆いている。


 ポリ袋は環境に有害でない  ( Kathmandu Post より)
2003年4月24日 カトマンズ首都圏企業と環境ジャーナリスト会議で、Ramesh Shing 博士はポリ袋は環境に有害だという主張を退ける発言を行った。リユースやリサイクルに努力すれば、それは広い意味での環境教育にもつながり、また3年前に実施した厚さ20ミクロン以下に制限したことにより総量的にも減少した。この生産に関わる事業所は全国に300社ほどあり、1万人以上の雇用にも貢献している。しかし違法な製品を製造している事業者は少数存在する。


 電子ボードで汚染を掲示  ( Kathmandu Post より)
2003年4月24日 カトマンズのバサンタプールに大気汚染の状況を掲示するための電子ボードを設置する計画が進んでいる。DANIDAの支援で実施された盆地内の大気汚染は、非常に悪い状態であり、空気中の微粒子の量(PM10)は最高で366g/立方メートルで、国の基準120μg/立方メートルに比べ異常な高さである。これは住宅地を含む6カ所の観測地点でも似たような数値であり、盆地全体が浮遊微粒子物質に充満している状態で際めて健康に有害な大気環境といえる。


 Dhading Beshi での汚染広がる  ( Rising Nepal より)
2003年4月22日 Dhading Beshiでは、ゴミ捨て場の汚染に悩まされている。肉屋が捨てる動物性の廃棄物が腐り、悪臭を放っていて、バザールや付近の住民を困らせているが、当局者はここが最適地として選んだのであり、他に適地はないという。バザールにはトイレのない家も多く、これも悪臭の一因とみられている。


 野生生物保護を強調  ( Rising Nepal より)
2003年4月21日 カトマンズでは、森林土壌保全省の国立公園関係者により第8回野生生物保護の会議が開催された。全国17の学校から野生生物の保護の重要性について出品された絵画や弁論大会での授賞式がおこなわれた。


 大気汚染観測所を設置  ( Kathmandu Post より)
2003年3月24日 チトワンのRampurに大気汚染観測施設が設置された。これは南アジア地域の国境を越えた大気汚染について国際的に調査するためのもので、国連環境計画の事業である。このような大気観測機器は近隣7カ国に配置され汚染の状況を把握し、発生源を特定するとともにその対策を講ずる資料とするためのものである。


 環境計画の延長  ( Kathmandu Post より)
2003年3月12日 ネパール政府とデンマークは、環境計画事業支援の第1期を当初は1004年7月までとしていたが、1年延長することで合意した。このプログラムは、ヘタウダの工場群の排水浄化を主とした環境管理と工場内の健康安全管理、カトマンズの大気環境管理の強化が目的であった。この延長期間の間に第2期計画に対する準備作業を実施することが合意書に明記されている。


 エコ・クラブ設立  ( Rising Nepal より)
2003年3月12日 カンチェンジュンガ郡のSbitri小学校にDerariエコ・クラブが設立された。この学校はカンチェンジュンガ自然保護区域内にあって、環境保全の重要性を認識させるために設立されたものである。


 ネパールの水質は世界で78位   ( Kathmandu Post より)
2003年3月5日 国連のレポートによれば、3月16日から京都で開かれる予定の第3回世界水フォーラムで、世界の水事情を報告する予定であり、ネパールは水質のランクが世界で78位であるという。一般にアジアの河川は、廃棄物の河川への流入が多く、バクテリアの量が平均の3倍にもなるという。


 漁師が水質保全  ( Kathmandu Post より)
2003年3月4日 ポカラでは、漁師のコミュニティーが養殖に利用している池の雑草を取り除き、池の水を浄化する事業を行っている。ペワタールは漁業者のみならず観光業者もその恩恵にあずかっており、水質浄化の役割を漁師だけに強いているのは問題で、ホテル事業者等も強力すべきであると、漁師の代表が訴えている。


 リサイクルセンターがオープン  ( Kathmandu Post より)
2003年3月4日 カトマンズにリサイクルセンターがオープンした。このセンターは、市民組織と民間企業が有用物を再利用することで廃棄物を減らして地域の環境を守ることを目的として、環境を管理することの重要性を市民へ訴えかける事業も計画している。オーガナイザー自身も廃棄された紙を原料にした壁掛けなどを製造している。


 ヒマラヤの生物多様性保全  ( Kathmandu Post より)
2003年2月26日 15カ国から165人の代表が集まり、ヒマラヤ地域での生物の多様性を保全する問題について協議する会議がカトマンズで3日間の予定で開催される。会議では、資源としての薬用植物の保全やエコツーリズム、山岳地域の自然文化の持続的発展等、生物多様性の保全全般について幅広く協議される予定である。


 環境オフィサーの廃止を  ( Kathmandu Post より)
2003年2月25日 ポカラでは、旅行業者、ガイド、アンナプルナ保全地域計画(ACAP)の三者がそろって環境オフィサー斡旋料の廃止を訴えている。これまで旅行者はこのために以前は6,000〜8,000ルピーを徴収されていたが、現在では50,000〜80,000ルピーをサービス料として支払っている。しかし、実際には何のサービスもなく、旅行者が不信感を抱くのみである。環境を守るためといいながら、彼らの環境に関する知識は不十分で、単に旅行費用をアップさせただけで、担当のオフィサーも付いて来たり来なかったりで、ネパールという国の評価に対してもマイナスイメージである、と制度の廃止を求めている。


 家庭ごみで金儲けを  ( Kathmandu Post より)
2003年2月16日 生物学者のA.S.Tamrakar氏は家庭から出る生ゴミを有機肥料に換える方法の普及を促進している。その方法はいたって簡単で、バケツの底にワラか綿、または紙をしいて、その上に若干の糞をいれ、100匹ほどのミミズを入れる。その上に生ゴミをいれて蓋をしておくと、2,3日で有機肥料ができる。彼はカトマンズとバネパで100人くらいにこの技術を伝授した。堆肥は市場でキログラムあたり25ルピーするが、ミミズはたった2ルピーですむ。彼はさらに多くの人々にこの技術をを教えていく、と言っている。


 環境改善資金融資難航  ( Kathmandu Post より)
2003年2月4日 ヘタウダで、デンマーク政府の援助で環境にやさしい産業のための助成金制度が実施された。しかし手続きの複雑さなどからこの制度はあまり効果的に利用されていない。工場の環境改善融資制度は1999年からあったが、融資に必要な担保がない、経営が苦しいなどの理由で、ローン制度を利用した会社は3社だけで、制度の失敗を行政は認めている。関係機関はそうした手続き上の難点を簡素化することの重要性を認めた。


 水中の砒素の軽減を  ( Kathmandu Post より)
2003年1月31日 カトマンズで、国家砒素問題委員会と南アジア飲料水衛生計画によって再検討会議が開かれた。砒素を含むような地下水の開発は、ネパールでは最近10年間のものであり、あまり古いことではないし、そのような井戸はテライ地区に集中している。砒素による患者はNawalparasiで見られるが、バングラディシュに比べると少ない。しかし健康影響を食い止めるため保健機関が常時監視を強める必要がある、とWHOの環境アドバテザーが指摘した。


 湿地保護運動が必要  ( Kathmandu Post より)
2003年1月31日 世界自然保護連盟のメンバーであるT.B.Shresthaは、ネパールの湿地帯はゴミの不法投棄により干上がって十分な水量がないため、ワニが死ぬなどの被害がでていることを指摘した。またサイも飲み水に困るような状態である。ネパールでは湿地の重要性を認識する人が少ないため、居住地の拡大や無計画な建設、土砂の流入、殺虫剤の使用などで湿地が痛められている。もっと湿地保護の運動を展開すべきだと専門家は指摘した。


 ダウラギリのベースキャンプはゴミの山  ( Rising Nepal より)
2003年1月9日 カトマンズ環境教育計画の最近の調査によれば、ダウラギリのベースキャンプには約2トンのゴミの山がある。2002年の清掃登山では800kgのゴミを回収したものの、残りを全部下ろすにはさらに50人の人夫が必要である。ダウラギリ登山は毎年5〜7隊許可されているがゴミを放置する隊も後を断たないのが現状である。


 清掃ボランティア   ( Nepalnews.com より)
2003年1月8日 Bijaswori寺院の周辺で、カトマンズ環境教育計画のボランティアが清掃キャンペーンを実施した。


 鹿5頭が変死  ( Kathmandu Post より)
2003年1月4日 Bardiya国立公園で鹿5頭が変死し2頭が病気になった。この事件の原因は、鹿が近くの農場で農薬を含んだ草を食べたためだとされている。インドでは国立公園の10km範囲では農薬を使用禁止にしているがネパールではこのような法規制はない。また貴重な鹿は角や肉、毛皮などが取引の対象とされているため密猟目的に侵入するものもあり、保護の強化が望まれている。