ネパール環境の話題 ’20 



絶滅寸前のチプリダ湖     (Kathmandu Post より )

3月19日 ルクム東とルクム西にはかつて「52池」と呼ばれた多くの池があったが、それらは近年急速に干上がってきて無残な姿になっている。中でもチプリダ湖は美しい水面で地元住民に親しまれてきたが、水が少なくなり干上がってきたことに加えて付近の市場から排水が流れ込み、水質が悪化、さらには建物が周辺に建ちゴミの不法投棄が重なって絶滅寸前になっている。村では60万ルピーの予算をつけて池の保全に乗り出したものの長期的なビジョンは示されておらず、大きな課題となっている。

シッダルタナガールでゴミ処理が不適切     (Kathmandu Post より )

3月17日 シッダルタナガールではこの1週間ほどゴミ収集が滞っており、市内のあちこちで家庭から出たごみが路上に放置されたままのため悪臭が漂っている。バクリハワにある処分地の管理が悪く、住民からの苦情が殺到し、収集が行われなくなったためである。地域全体のゴミの管理体制が十分でないことを示している。行政側の言い分しては、3年前に廃棄物処理センターの計画を立てたが、地元の代表の反対や政治的な賛否で混乱し、中止になったと主張している。

森林内に違法建物     (Kathmandu Post より )

3月7日 シャンティ地区共有林の事務所によると、林内にコンクリートの建物を建てているのを発見し、警察の協力のもと、建築中止を申し入れたが、当事者はこれに反論した。この場所は森林区域外であり、現に他にも15,6軒の家があり、森林との境界には溝もある、と主張。背景には運河の工事のため住民の土地を買収したものの、住民は移転先が決まらず明け渡しが完了していない。これがこのような森林区域への違法侵入を助長している。

コウモリを救おう     (Kathmandu Post より )

3月3日 ビルガンジのジャガルナトプールでは、地元住民がコウモリを救おうとしています。地元では古くからコウモリの肉は喘息などを治す薬になると信じていて、これを捕獲して食用にする習慣がありましたが、最近ではめっきり生息数が減り500匹ほどになしました。このままでは絶滅する恐れも出てきたため、地元住民が率先して、この村の象徴的存在であるコウモリを守っていくことにした。

地元当局が池を侵食     (Kathmandu Post より )

2月27日 ネパールガンジとその周辺都市では、公共的なビルの建設を目的として、伝説のあるような大切な池をつぶしてしまうようなケースが多くあることが発覚しました。役所の言い分は、都市部が住宅密集で公共施設を建設する場所がないためやむを得ず池を埋め立てていると弁解している。これに対して、住民の一部は、大切な水面環境を保護して、観光資源にするため、もっと清掃し、公園として整備することを要求している。

野生の蘭が徐々に消える     (Kathmandu Post より )

2月26日 ドラカ地区では、絶滅危惧種に指定されている野生の蘭が不法な販売目的の採取や不法な森林伐採、道路開発などのために徐々に生息数が減少している。この地域の森林には300種以上の野生の蘭があるが、これを研究している学生が、積極的な保護対策を求めている。これに地元住民も、蘭の減少を認め、賛同している。

グルカの住民が役所の不法ゴミ投棄を阻止      (Kathmandu Post より )

2月26日 グルカのハッティガタでは、自治体が地元の森林内に不法にごみを投棄していたことが発覚し、住民からクレームが出ている。自治体ではゴミ捨て場に有刺鉄線の柵をしていたがこれが壊れたままになっていて、ごみが外にあふれ出ている。村民は、この処分場の廃止を要求しています。村ではゴミ処理の資金が県から出ていたが2017年の地方選挙以後ストップしたままなので補修もできない。またゴミの収集も止まったままになっていると主張している。

カトマンズの大気汚染の新行動計画     (Kathmandu Post より )

1月9日 カトマンズの大気汚染は、すでに警戒レベルに近づいており、PM2.5の濃度が300μg/㎥を越えた場合の市民の健康維持のために交通規制や学校の休校措置などを実施する行動基準が新しく決められた。現在でも乾季の場合200-250μg/㎥に達することがあるが、まだ300μg/㎥を越えたことはない。年平均でみると2017年では45.9μg/㎥、2018年では54.4μg/㎥と悪化している。WHOのガイドラインでは、25μg/㎥が公衆衛生上安全なレベルとされているが、ネパール政府基準では40μg/㎥と定められていて、余りにもかけ離れていることが分かる。

パルサ国立公園内の水不足に危機感     (Kathmandu Post より )

1月2日 パルサ国立公園では毎年9月から翌年4月までの乾季には園内にある12の河川と15の池が水不足となる。今季は特に深刻な状況で、そこで公園管理者はタンク車で水を運んで池に給水している。このために250万ルピーの予算をかけて給水用の井戸を掘ったのだが、深度150メータ―でもわずかな水しか出ないので困っている。園内の動物や鳥たちが生命を維持するには危機的な状況といえる。